機友会ニュースデジタル版第115回 新任教員の紹介 趙 成岩先生 

2021年4月に着任された先生方を紹介します。今回は 趙 成岩 助教です。

立命館大学理工学部 機械工学研究科 制御工学研究室 趙 成岩

新任の挨拶

2021年4月に機械工学研究科制御工学研究室の新任助教 趙 成岩と申します。東北大学(中国)の制御工学の学部と修士課程に卒業し、奈良先端科学技術大学院大学の博士後期課程に進学しました。その後、立命館大学の助教に就任させていただき、学生に対する指導と授業を勤めています。近年、世界中の大学教育グローバル化の背景では、大学生の国際的な視野と先端技術を用いる問題を解決する能力の重要性が深くなりました。そして、基盤知識と技術を勉強するだけではなく、専攻領域内の趨勢を把握し、先端技術も勉強することが必要だと思います。立命館大学2030年ビジュンの目標を牽引する背景で、自分の力を大学の事業に貢献することは人生の光栄だと思います。

研究内容

現在おこなっている研究は制御工学の視点からネットワークシステム制御と最適化です。ネットワークシステムとは、非負の入力と非負の初期状態に対して、状態と出力が常に非負になるという性質を有する動的システムだといわれています。このような入力・状態・出力の非負性は、資源、エネルギー、製品、化学物質といった負の値を取り得ない物理量のやりとりを表すダイナミクスにおいて普遍的に現れるものであり、非負システム理論は経済学や社会システム工学、工学といった多彩な分野で重要な研究対象になっています。私の研究では、線形時不変の非負システムのみならず、非線形性や時変性を有する広範な非負システムを対象として、幾何計画に基づく非負システムの最適化のための基盤技術を確立することを目指しています。さらに理論的成果を環境・エネルギーに関する社会システム設計へ積極的に応用することを目的として研究を遂行します。また、現在行っている研究は、深層学習技術に基づく大規模システムの情報抽出です。この技術は、データ分析ツールになるとを目指しています。また、データ駆動による機械システムを制御方法も研究しています。

学生へのメッセージ

科学技術が急速に発展している現在、各学科の専門性も複雑に関連し合い、学問間の融合は大学教育の趨勢になっているように思われます。その中でも制御工学は独立した科学として存在するものの、実際には社会における様々な領域の課題と密接に関連しています。機械、電子、情報工学などの出身する学生に対しては、できるだけ少ない時間で、制御工学の核心理念を掌握させ、そして、これらの方法を活用して行く中で生じるシステム制御問題を分析し解決する能力を育成することが一番大事だと思います。制御工学は、数学に基づき、世界のダイナミック過程を示し、人類の意識を与える対象を制御する科学です。 世界はずっと運動しているので、動的な特性を持たないものがないと言われています。したがって、制御理論の知識を習得することは、他の分野や世界をよりよく理解するために非常に有益だと思います。 例えば、生物の増殖プロセス、ロボットの運動、生産運営プロセスなど。最後まで読んで頂き、誠にありがとう御座います。

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