理工学部機械工学科 上野 明 教授の「機械系教員が語る鉄道よもやま話⑧」

鉄道車両の賞編(その1):

 日本国内の鉄道車両に与えられる賞の中の代表的な物を紹介します.

 鉄道友の会が毎年,友の会会員の投票によって決める賞が二つあります.ブルーリボン賞とローレル賞です.選考委員会には,立命・機械工学科出身(機友会会員)のK氏も入っておられ,2019年度は選考委員長をされています.

 ブルーリボン賞は1958年に制定され,翌59年から授賞が始まった比較的歴史の古い賞です.選定の候補になる条件は,「受賞年の前年に国内で営業運転を開始した鉄道車両」で,毎年一形式のみが選ばれます.歴代の代表的な受賞車両としては,第1回(1958):小田急3000形(ロマンスカーSE型),第2回(1959):国鉄151系(こだま形),第3回(1960):近鉄10100系(2代目ビスタカー),・・・,第8回(1965):国鉄新幹線(0系),・・・,第57(2014):近鉄50000系(特急しまかぜ),第58(2015)JR西日本W7系・JR東日本E7系(北陸新幹線用車両)などなど,いわゆる「名車」が名を連ねています.

年一形式しか選ばれませんので,特急型車両が選ばれることが多いですが,ディーゼルカー,機関車,客車でも構いません.「該当なし」という年もあります.

ブルーリボン賞は特急型車両が受賞する傾向が強いため,鉄道友の会によって1961年に「通勤型と近郊型を対象に,製作意図・技術・デザインなどで優れた車両」を対象にしたローレル賞が制定され,翌年から授賞が始まります.第1回(1961):京阪神急行電鉄(現・阪急電鉄)2000系・2300系,・・・,第59(2019):叡山電鉄 デオ730形「ひえい」が受賞しています.ローレル賞は,年一形式ではないので二形式以上が同時受賞のこともあります.また,通勤形・近郊形対象といいながら,特急形車両が受賞することもあります.東海道新幹線の100系,300系や700系がその例です.

 

シリーズ「機械系教員が語る鉄道よもやま話⑧」